中学受験逆転合格勉強法 子どもの成績が伸びる親の関わり方

偏差値が伸びる親はやっている!テスト後の“魔法の声かけ”とは?

2020年3月4日

偏差値が伸びる親はやっている!テスト後の“魔法の声かけ”とは?

毎週のように返ってくる、わが子のテスト結果。
良い点数ならホッとできるけど、悪い点数だと、つい感情的になってしまう…

  • なんでこんな問題を間違えるの?
  • ちゃんとやってたの?
  • またこのパターン…

そして、お子さんの顔が曇っていくのを見て、自己嫌悪。
「また責めてしまった…」「やる気をなくさせたかも…」と落ち込んでしまう。

そんな経験、ありませんか?

これまで多くの中学受験生親子を見てきましたが、逆境を乗り越え、成績を伸ばしていくご家庭には、ある“共通の習慣”があります。
この記事では、テストの点数に振り回されず、「間違えた問題を偏差値アップにつなげる」ための考え方と、親の具体的な行動をご紹介します。

【知らないと危険】点数で叱り続ける親が招く、子どもの“3つの悲劇”

点数で叱り続けたときに起きる3つの悪影響

テストのたびに感情的に叱ってしまうと、お子さんに次のような深刻な影響、いわば「悲劇」を招いてしまうことがあります。

1. 自信がなくなり、勉強そのものが嫌になる

点数や結果だけを責められると、子どもは「自分はダメなんだ」と思い込みます。
勉強が「親に怒られる原因」になってしまうと、やる気はどんどん下がっていきます。

2. 失敗を恐れて、チャレンジを避けるようになる

「間違えたら怒られる」という意識が強くなると、難しい問題に手を出さなくなったり、分からないのに“分かったふり”をするようになります。

3. 本音を言わなくなり、親子の信頼関係が崩れる

「点が悪いと親は不機嫌になる」と思ってしまうと、子どもは困っていてもそれを隠すようになります。

【考え方の転換】間違えた問題こそ、合格に近づくチャンス

では、テストで間違えたとき、どう捉えればいいのでしょうか?
答えはとてもシンプルです。

  • 「今のうちに間違えてよかった」
  • 「本番までに“取れるようになるべき問題”を見つけられた」

この視点に切り替えることが、合格への近道になります。

テストは、現時点で取れるはずだった問題を教えてくれる“確認の場”

点数よりも、「どの問題を落としたか」が重要です。「取れなくていい問題(難問)」もあるし、「取らなきゃいけなかった問題(基本・標準)」もある。テストを見返して、「本番では取りたい問題を落としていないか?」を一緒に確認することが大切です。

まぐれの正解より、“確実にできる”の積み上げが強い

1回正解しただけでは、本番でできるとは限りません。逆に、今のうちに間違えて、それを確実にできるように直すほうが、本番での得点力につながります。

【実践編】“合格につながる復習習慣” 3ステップ

ここからは、テストの結果を**「親子で一緒に前に進む材料」に変える**ための具体的な行動ステップを3つご紹介します。

✅STEP1:まずは深呼吸。「何のためのテストか」を思い出す

テストの点数を見る前に、深呼吸をひとつ。「これは合否を決める場じゃない。今の課題を見つけるためのもの」そう自分に言い聞かせましょう。怒りや焦りの感情に引っ張られそうなときほど、立ち止まる習慣が大事です。

✅STEP2:「魔法の言い換え」で、子どもの反応を変える

つい口にしてしまう、こんな言葉。

  • 「なんでこんな点数なの?」
  • 「また同じミスじゃない!」
  • 「(無言+ため息)」

これでは、お子さんのやる気は下がる一方です。
今日から、こんなふうに「魔法の言い換え」をしてみませんか?

【Before】

  • なんでこんな点数なの?
  • また同じミスじゃない!
  • (無言+ため息)

【After】

  • この問題は良く解けたね!
  • これは前やったね。どこで間違えたか確認してみよう
  • 何がダメだったかやり直してみよう

「責める」から「一緒に考える」へ。この小さな言い換えが、お子さんに安心感と前向きな気持ちを与えます。

✅STEP3:「テスト直しノート」で“取るべき問題”を取りこぼさない

【テスト直しノートの作り方(一例)】

間違えた問題は、復習して終わりではなく、ノートに整理して「できる」に変える習慣が大切です。

テスト直しノートの作り方
  • 間違えた問題をノートの左側に貼る(または書き写す)
    ※すべての問題である必要はありません。「これは間違えてはいけなかったという問題だけで十分です。
  • (右側のページに)なぜ間違えたのかを一言で書く(例:読み間違え/公式を忘れた/勘違い など)
  • (右側のページに)正しい解き方を、自分の言葉で説明して書く

💡親の役割は、「どうして間違えたと思う?」とやさしく質問して、考えるサポートをすることです。

【実例】「もう怒らない」と決めたA子さんの話

Hさんは、小6の娘さんのテスト結果に毎回イライラしてしまい、叱っては自己嫌悪…という負のループに陥っていました。

「このままじゃいけない」と思ったA子さんは、怒るのをやめ、一緒にテストを見直す時間を作るようにしました。
最初は娘さんも戸惑っていましたが、「これ、本番で取りたい問題だったね。どうすれば次は解けると思う?」と聞いてあげるようにしたところ、次第に前向きに取り組むようになったそうです。

📘 Hさん親子のノート活用法

  • 「正解するべきだったい問題」のコピーをノートの貼る
  • 理解したタイミングで印をつける
  • 3回目に解いてできたら「できた!」シールを貼る

これを行った結果、苦手だった算数が解けるうになり、クラスアップ!何より、お子さんが「次のテスト、前より絶対いい点取る!」と自分から言うようになったのが一番の変化だったそうです。

Hさんはこう話してくれました。
「“怒りたい気持ちを”グッと抑えて、“一緒に考える”と決めて実行したら、それだけで、娘の目つきも、気持ちも、変わっていきました」

【まとめ】子どもが間違えたときこそ、親の力が試される

テストで点が取れなかったとき。
そこで親が「またダメだったね」と言うのか、「今わかってよかった。ここを直せば大丈夫」と言うのか。その違いが、お子さんの未来を分けます。

今、できなかった問題は、これから取れるようになるチャンスです。怒るのではなく、分析して、一緒に立て直す。
それを繰り返すうちに、子どもは「自分はできるようになっていく」という実感を得て、合格に近づいていきます。親の関わり方ひとつで、お子さんは驚くほど変わります。これは、私が数々のご家庭で目にしてきた事実です。

ぜひ、今日から「一緒に考える」最高のサポーターになってあげてください。

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